お知らせInformation

2024年10月04日

令和6年9月階層別ユニットリーダー研修開催について

9月11日(水)に令和6年度第3回ユニットリーダー研修を開催しました。

当法人は、特養が12施設あり計79名のユニットリーダーが在職しております。その中でも、ユニットリーダーは管理職の中で最も多い人数となっており、今年度はその一番多い管理職を対象にユニットリーダー研修を開催しております。

本研修は各施設所属のユニットリーダーが、管理職としての考え方や働き方を認識するために、必要な知識やスキルについて学んでいただく機会としており、今回で第3回目の研修となりますが、他施設のユニットリーダーの考え方や方法を知る事が出来て、新たな発見や情報共有に繋げられたとの感想をいただいています。

第3回目のテーマは「不適切ケア防止」でした。

講師は、法人内施設の業務課長です。講師からは、高齢者虐待防止の推進の義務化、不適切ケアの内容、実際の介助場面を想定した際の不適切ケアがもたらす弊害についてのお話などがありました。また、講師は理学療法士でもあるため、人間工学に基づいた不適切な支援についてのお話もありました。

 

研修の本題に入る前に、各グループのメンバーでアイスブレイクを行いました。

①自分の名前 ②所属施設名 ③わたしのユニット自慢、この3つのテーマで行っていただき、③のテーマにおいては、非常に会話が弾み緊張も解れ、良い雰囲気で研修をスタートさせることが出来ました。

 

 

各グループ、アイスブレイクを終えた後には、高齢者虐待防止の推進に関する義務化内容について、講師から虐待を防止するための委員会の開催(設置)や虐待防止に関する研修の実施などの説明があり、日々ユニット運営を管理するユニットリーダーとして、ご利用者様の権利擁護について考える良い時間となりました。

高齢者虐待防止についての概要を聞いた後に、講師から不適切ケアと虐待の違いについて、説明がありました。不適切ケアはグレーゾーンが多く、虐待か虐待でないかを考える事を連続的な視点でとらえる事が重要であるとの見解が示されました。

 

講師から虐待と不適切ケアの違いについて説明があった後に、介助をする際に想定される不適切ケアについての3つの事例のグループワークを行いました。

事前に担当講師を中心に作成した、実際のケア場面を想定した動画を見ながらのグループワークを行いました。

一つ目は「移動・移乗介助の場面」です。

 

 

動画を参考にしながら声掛けの注意点について学習し、各グループで話し合いました。

 

敬語の緩め方や使い方、独り言や提案する話し方、利用者目線のケアをするなど、活発な意見を交えて話し合いが行われました。

 

 

各グループの発表者がまとめた内容を他のグループに共有し、それぞれの意見を聞く事ができる機会となりました。

 

2つ目は、「排泄介助の場面」です。

 

排泄介助での不適切ケアは、スピーチロックが主に想定されます。スピーチロックは道具を使わないので、拘束や虐待の認識に繋がりにくいケースがあり、不適切ケアのグレーゾーンな事が多く、人により判断が難しい場合があります。

 

グループワークでは、不適切ケアを発見した時の指導方法について、意見を共有しました。不適切ケアが職員の認識のずれから生じる事があるため、職場の雰囲気について話し合いました。

 

3つ目は、「食事介助の場面」です。

 

食事介助では、介助者の姿勢において、不適切ケアが想定される場面を話合いました。専門性の欠如による不適切な支援も想定されたりするため、テーブルと座面の適切な高さの関係や利用者目線のケアに沿って行うなど熱心に話し合いを行いました。

 

グループワークを通じて、各自がユニットリーダーとして「不適切ケア防止」について考える良い機会となり、またお互いの意見を共有する事で、今後のユニット運営を行うにあたって大変参考となりました。

 

研修後に、参加したユニットリーダー職員から講義に関する意見として・・・

『自分が普段どんな声掛けをしているのか、振返ってもらうように伝達したい』

『不適切ケアはどこからが不適切なのかが難しいため、みんなで気を付けるよう心掛けて意見を共有したい』

『不適切ケアは常態化して、慣れから自分自身では気づかない部分も多くある。職員同士で不適切ケアではないか?と確認し合える関係性や環境を部署内で作成できるようにする事が大事であると認識した』

『職員同士が指摘し合えることが大切だと思う。職場内の人間関係が良好な状態である事で会話の中で生じる不適切ケアを伝え方次第で無くすこともできると思った』

『チームで考え合う場を大切にし、決めたことをユニットリーダーとして施設の職員に共有し気配りが大切にできるような適切なケアを心掛けたい』

などと、貴重な意見を頂きました。

 

参加したユニットリーダーは所属施設に戻った後も、参加していないユニットリーダーへの伝達講習を行い、研修で学んだことをお互いに共有致しました。

よつば会では、各施設の職員同士の交流を積極的に行い、情報共有や問題解決に努め、職員がモチベーションを高め、業務に従事できるような研修を今後も企画し行ってまいります!

 

pagetop